会議で熊本地震後の経過報告がありましたので、簡単にまとめました。
なにもかもが初めての経験の中で、職員さんたちが臨機応変対応してきた様子が窺い知れます。

児童養護施設 広安愛児園

4月14日
震度7(21:26)の大地震発生。子どもたち職員、布団を持って中庭に避難。地域の方々、およそ200名程も避難。
中庭にブルーシートを敷いて、不安の中、寝ることになった。
4月15日
職員の判断で、避難している地域の方々に朝食を提供する。
その後、避難者の方々は自宅に戻られる。
4月16日
2回目の震度7(1:25)の大地震発生。
子どもたち再び布団を持って中庭に避難。地域の方々、続々と避難されてくる。
体育館と給食棟を避難場所として開放、事務棟も開放しトイレを靴のまま上がって使えるよう配慮する。
余震、絶え間なく発生。
避難されている方々に全ての布団を提供したため、子どもたちの布団も全て無くなる。
最初の支援物資が届く。町より職員の派遣がないため消防団と協力し合い支援物資を配付する。
240個のパンに対して、およそ600名が並ばれた。
広安愛児園は、水道管の本管が破裂しており断水のため、体育館・給食棟・事務棟のトイレにたらいやバケツに水をくみ対応する。
トイレを使用する人数が大勢であるため水を運ぶ回数は極めて多く、職員で対応していたが重労働であった。
子どもたちが通っている小学校も避難所になっているが、そこで、レイプ事件が発生(犯人は県外の人)、治安不安のため、主任と事務長が、事務棟に宿泊し、敷地内の定期巡回を始める。
*22:30・2:00・4:00の計3回(各回30分程度かけて)
こどもL.E.C.センター学習棟及び分棟を避難所としての開放を開始する。
4月18日
第1陣の炊出隊が神戸より到着。
4月19日
炊き出し開始。職員も炊き出し及び支援物資の受け入れを手伝う。
*以後、全国各地より炊出隊及び支援物資が到着していますが、省略させていただきます。
4月20日
水道管修理に中々、業者さんが来てくれないので、職員が自力で補修する。それにより、水道復旧。
それによって、各所で水漏れが確認された。3つのホームが、建物の下で水道管破裂しているため素人では修理不能、業者さんを待つしかない。
4月21日
地震発生より、1週間が経過。避難されている方々もライフラインの復旧と共に少しずつ自宅へ戻り始められる。
全国児童養護施設協議会会長が来園。
4月27日
児童養護施設 聖母愛児園より、子どもたち用の布団50組が届けられる。ハイエース1台に積み込んで運んできている。
4月29日
地域小規模児童養護施設「福富ホーム」に赤紙が貼られ使用不能となる。当面、敷地内ホームにて対応する。
5月1日
塩崎厚生労働大臣来園(約40分間滞在)
3つのホームの水道も復旧し、余震も減少傾向にあることから、子どもたちを通常の生活に戻す。
ただし、朝食・昼食は配給利用している。
5月3日
鳥取こども学園の招待で、児童20名、引率職員6名が鳥取旅行に出かける。(~5月6日)
5月4日
避難の方々、80名にまで減少。
5月9日
学校登校再開。
朝食・昼食の配給利用から、ホームでの食事に戻す。
避難の方々、49名にまで減少。
5月15日
益城町商工会青年部よりイルカウオッチングに招待される。

地域小規模児童養護施設「福富ホーム」の賃貸契約は解約済み。
避難所運営については、今後は、町の管理に任せていく。

情緒障害児短期治療施設 こどもL.E.C.センター

4月14日4月16日
入所児童30名、怪我もなく園庭に避難する。
4月16日から23日
男児は食堂に女児は会議室に就寝し、宿直以外の職員も一緒に就寝する。
4月26日深夜より5月8日まで
分棟のトイレを開放。度々、タンクに水を補充しながら使用。職員1名常駐。
管理栄養士と事務員が、炊き出しの手伝いをする。
4月16日~5月7日
教育棟を開放する。初日は80名の避難者が利用。職員1名常駐。
ゴミ捨て、タバコの吸い殻の処理、話し相手等の対応を行う。ゴミが多い場合は、クリーンセンターまで運んだ。
仮設トイレの水差しを1日4回行う。
晴天時の布団干し。
4月24日~
自室に戻り就寝する。宿直も通常通りに戻す。
5月1日~
玄関の施錠を解錠し、子どもだけでの近場への外出ができるようになる。
週に1回実施している子どもミーティングで子どもたちに情報を伝えている。
4月28日~6月24日まで
全国の情緒障害児短期治療施設から1名から4名の職員が派遣される。臨床心理士、保育士、児童指導員は主に児童対応。施設長は職員面接と運営の現状や支援計画についてアドバイス。
職員派遣における人件費や旅費を国から支弁して貰えるように、厚労省に要望書を提出。
5月1日
塩崎厚生労働大臣視察。
虐待者や性被害者・加害者が避難してくる可能性があったため緊張感があったこと。日頃から不安定で集団が苦手な児童や、衝動性が高い児童が多いため避難者へ迷惑な逸脱行為が起こることを避けたかったことなどを説明する。
5月9日
家族療法棟1階のトイレを開放。
5月10日~5月31日
家族療法棟1階で仮設郵便局開始。10時から13時

避難勧告を解除しました【益城町全域】

益城町災害対策本部 2016年5月11日

益城町内に発令しておりました避難勧告は、5月11日(水)午後1時をもちまして、すべて解除いたしました。
周辺の状況に注意しながら、安全な行動をとってください。

美容専門学校の活動

熊本 BELeBEL 2016年5月15日

本日も教職員がシャンプー、マッサージを下記の場所にて実施しております。

特別養護老人ホーム いこいの里
熊本県上益城郡益城町大字福原1988?1
10時30分~17時まで
広安愛児園
熊本県上益城郡益城町古閑73
10時30分~12時まで

お気軽にお越し下さい。

「できたしこ」の活動の方向性

健軍教会ブログより 2016年5月17日

梅雨時よりも、はるかに高い頻度で雨が降っている。
雨では、「ルターバックスカフェ」への出足は鈍く、広安愛児園のテント内では、できたしこルーテルの中核メンバーが、鳩首会議を行っていました。
今後の「できたしこ」の活動の方向性について、よい話し合いが出来たようです。

広安愛児園避難所では、50人弱の方々が、固定化していく傾向があるようで、これからの時期、体育館の暑さ対策が課題になってきます。
住むところのない方々が、長期で滞在していくことになりますからたとえ避難所と云っても、そこでの住環境の整備は大きな問題。
上手に行政とも連携しながら、暮らしやすい環境を整えていくために「できたしこ」にも、担うべき役割があることでしょう。

投稿者 seibo

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